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生産性の可視化で現場を後押し―介護ダッシュボードをデジタル庁が更新
#介護現場の生産性向上に関するダッシュボード #デジタル庁
▶全国・地域別の取り組み状況や主要指標を公開、政策との連動も明確に
デジタル庁は5月26日、「介護現場の生産性向上に関するダッシュボード」の最新版を公開した。
このダッシュボードは、介護現場における業務の効率化や人材定着の進捗状況を可視化し、政策立案や地域支援の基盤とするもので、厚生労働省が進める「生産性向上支援事業」とも連動している。
■背景:2040年に向けた人材確保と業務効率化
今後さらに介護ニーズが増大する一方で、生産年齢人口は急速に減少すると見込まれており、2040年には全国で約57万人の介護職員が新たに必要になるとされている。
このような課題に対し、厚労省とデジタル庁は、処遇改善や外国人材活用に加え、生産性向上による負担軽減とサービスの質向上を両立させる政策を推進している。
今回のダッシュボードは、その進捗をモニタリングし、定期的な見直しや改善につなげる目的で整備されたものである。
■ロジックモデルに基づく指標設計
本ダッシュボードは、厚労省が提示する「介護現場の生産性向上ロジックモデル」に基づいて設計されており、以下のような主要指標が定義されている。
ICT・介護ロボット等の導入事業者割合/介護事業所の委員会設置割合/人員配置率/離職率(年間)
こうした指標により、国・自治体・法人それぞれの施策効果を定量的に把握することが可能となる。
■都道府県別の実施状況を可視化
更新されたダッシュボードでは、各都道府県におけるICT導入や業務改善の取り組み状況が一覧で確認できる。
これにより、地域間の取り組み差や課題を早期に把握し、自治体による伴走支援や成功事例の横展開が促進される。
全画面表示やCSVデータダウンロード、各指標の定義一覧も整備されており、介護事業者や行政関係者の現場活用も想定されている。
▶ダッシュボード公開ページ
https://www.digital.go.jp/resources/govdashboard/nursing-care-productivity