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速報(JS-Weekly)

日本病院会、新たな地域医療構想に「2次医療圏」の見直しを提言

#2次医療圏 #85歳以上の高齢者増加 #地域医療の課題

 日本病院会(日病)は、新たな地域医療構想に向けて、9月中に厚生労働省へ意見書を提出する方針を明らかにした。相澤孝夫会長が9月3日の会見で説明し、2次医療圏の在り方について見直しを求める意見があることを示した。厚労省は先月、新たな地域医療構想の方向性をまとめたが、それを受けて日病の常任理事会でも議論が行われた。

 相澤会長は、2040年に向けた医療提供体制のグランドデザインの重要性を強調したうえで、2次医療圏が高齢者の増加に十分対応していないとの指摘があったことを明かした。「より小さな地域単位での医療提供が必要であり、対応できない場合には広域的な体制を整えるべきだ」との意見が出たという。

 

●高齢者対応と複合的支援の必要性

 会見では、85歳以上の高齢者が急増する中で、内科系の急性期医療や救急医療の需要が増加する一方で、複合的な疾患を抱えるケースが多いため、介護や福祉、生活支援も不可欠であるとの指摘があった。また、65歳以下の医療提供や高度な医療資源を必要とする医療の在り方、さらには外来医療に関する構想も必要だとする声が上がった。

 日病は今後、これらの議論を整理し、9月中に正式な意見書として厚労省へ提出する予定である。

 

(参考資料:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42839.html