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介護人材確保へ、都道府県に「協議会」設置を推進
#老健局 #「協議会」設置推進
厚生労働省老健局は、2025年度予算の概算要求において、介護人材の確保に向けた都道府県での「協議会」設置を進める新規事業を提案した。この協議会は、地域医療介護総合確保基金の介護従事者確保分を活用し、設置および運営の経費を補助する予定である。
協議会は、各都道府県の福祉施策と労働施策の連携を強化することを目的に、介護保険部局が主導して設置される。介護関係団体、労働局、福祉人材センターの代表も参画し、ハローワークと介護事業所が共催する職場説明会や見学会、介護業界の魅力を発信するセミナーなどが開催される見込みである。
また、小規模な訪問介護事業所への支援も新たに実施される予定であり、「訪問介護等サービス提供体制確保支援事業」が計画されている。この事業では、総合確保基金を活用して、小規模事業所の研修体制の構築や経営改善を支援する。
老健局は、2025年度の介護給付費負担金を含めた概算要求額を3兆4056億円(前年度比147億円増)と計上している。特に、介護DX(デジタルトランスフォーメーション)や科学的介護の推進、生産性向上の施策に対しては、24年度当初予算の約2倍にあたる53億円を要求している。
主要な施策には、以下のものが含まれる。
・介護DX関係工程管理支援(21億円、推進枠)
・「LIFE」(科学的介護情報システム)の活用で指導的な役割を担う人材の育成(9100万円)
・介護テクノロジーの開発等加速化事業(9.2億円、推進枠)
・ケアプランデータ連携システム構築事業(2.6億円、一部推進枠)
さらに、介護給付費負担金としては2兆4304億円が計上されており、地域包括ケアシステム関連施策の一環として、介護予防・日常生活支援総合事業に1597億円が充てられる。これにより、介護事業所、NPO、ボランティアなどによる地域の支え合いの体制づくりや、住民主体の活動を通じた高齢者の社会参加および介護予防の取り組みが推進される見込みである。
(参考資料:https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/25syokan/dl/gaiyo-12-1.pdf)