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介護職員の採用と定着「人間関係が鍵」
#介護労働実態調査
介護労働安定センターは、2023年度「介護労働実態調査」の結果を発表した。この調査は、約9000事業所と勤務する労働者約2万人からの回答を基にしている。
採用がうまくいっている理由
事業所に「採用がうまくいっている理由」を尋ねたところ、トップは「職場の人間関係がよいこと」で62.7%、次いで「残業が少ない、有給休暇をとりやすい、シフトがきつくないこと」が57.3%、「仕事と家庭(育児・介護)の両立の支援を充実させている」が47.9%となっている。
労働者の就職理由と職場の取り組み
就職理由のトップは「通勤が便利だから」で50.3%。次いで「仕事の魅力ややりがいがあるため」が32.6%、「職場の人間関係がよいため」が31.4%と続いた。また、職場の取り組みとして「ハラスメントのない人間関係のよい職場づくりをしている」が37.8%で最も多く挙げられた。
離職理由
離職理由のトップは「職場の人間関係に問題があったため」で34.3%。具体的な状況としては、上司の思いやりのない言動、パワハラ(49.3%)、上司の管理能力が低い、信頼できない(43.2%)、同僚の言動によるストレス(38.8%)。
採用率と離職率
・採用率:訪問介護員とその他の介護職員で16.9%(前年度比0.7ポイント増)
・離職率:13.1%(1.3ポイント減)※特に07年度以降、低下傾向。
その他の職種についての結果は、看護職員(採用率19.6%・離職率15.3%)、リハビリ専門職(採用率13.0%・離職率9.4%)、介護支援専門員(採用率10.4%・離職率10.0%)。
月給と満足度
全職種の月給平均は24.1万円で、4年連続で増加している。職種別の平均月給は、看護職員(28.0万円)、リハビリ専門職(27.7万円)、介護支援専門員(25.1万円)、介護職員(22.6万円)、訪問介護員(22.3万円)となっている。
賃金に対する満足度のDIはマイナス18.0ポイント。「30万~35万円未満」の層ではプラスに転じた。
調査の詳細は介護労働安定センターの公式ホームページに掲載されている。
https://www.kaigo-center.or.jp/report/jittai/