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〈全国老施協〉
「9.0%程度アップが必要 これは決して大げさな数字ではない」全国老施協が政府与党に実現すべき改定率について言及
JS-Weekly No.903
#介護報酬改定
令和5年11月7日から8日にかけて、全国老施協は政府与党の開催する関係会議で「令和6年度介護報酬改定に向けた要望・各論」を提出した。
各関係会議において全国老施協は、現在および将来の物価高騰・賃金上昇に見合う基本報酬の引き上げの要望として、「足元の物価・賃金上昇傾向を勘案して、仮に年間の物価上昇率及び賃金上昇率が3%程度だとすると、3年間で9%程度のアップが必要。これは決して大げさな数字ではなく、インフレ経済下では実質的に必要な改定率だ」と訴えた。
自由民主党:医療介護福祉保育職等の人材の円滑な確保を考える議員連盟(会長 根本匠先生)令和5年11月8日 〔大山知子会長出席〕
自民党の当該議連には医療、介護、保育の8団体が参加し、それぞれが意見を述べた後、改定率や賃上げ支援、人材紹介への規制の徹底、見守りセンサーによる夜間の人員配置基準の緩和、交付金のバラツキなど様々な意見交換が行われた。
古賀篤幹事長代行(厚生労働部会長)は、「物価高騰対応と賃上げをどう3年に1度の仕組みの中で反映できるのか。毎年春闘もある中で公的な分野の中でどういう仕組みができるかは来年に入っても継続して検討していかなければならない課題。今回の経済対策と報酬改定、さらにその先においても、その仕組みを見直すべくやらないといけない」と持論を述べた。最後に根本匠会長が、「報酬改定は賃上げ及び物価高騰対策とは別、しっかりと反映が必要だ」と言及して締めくくった。
参考資料:人材確保の現状と要望~令和6年度介護報酬改定に向けた要望~
自由民主党:予算・税制等に関する政策懇談会(組織運動本部 厚生関係団体委員長 大串正樹先生、政務調査会 厚生労働部会長 古賀篤先生) 令和5年11月7日 〔田中雅英副会長出席〕
自民党の政策懇談会では12団体が参加し、それぞれが意見陳述を行った。古賀篤厚生労働部会長は各団体の意見を受け、「経済対策、トリプル改定に向けて様々な課題解決に向けて全力で取り組んでいく」と締めくくった。
参考資料:令和6年度介護報酬改定に向けた要望・各論
公明党:令和6年度税制改正要望等ヒアリング(厚生労働部会長 伊佐進一先生) 令和5年11月7日 〔田中雅英副会長出席〕
公明党のヒアリングは団体ごとに行われた。意見交換では、人材確保、処遇改善、特例入所の運用状況、認知症の対応力向上などについて議論。人材確保について田中副会長は、かつて政府・与党が「介護従事者の処遇改善のための緊急特別対策」として、平成21年度介護報酬改定率を3.0%と決定されたことで介護分野の人材確保に好影響を与えたことに触れ、「昨今の状況を踏まえると当時を大幅に超える改定が必要だ」と訴えた。
参考資料:令和6年度介護報酬改定に向けた要望・各論
なお、全国老施協の「令和6年度介護報酬改定に向けた要望・各論」は、10月25日厚生労働省に提出している。
参考資料:【JS-Weekly(号外)】介護報酬改定の本格議論に向けて、厚生労働省に申し入れ 「令和6年度介護報酬改定に向けた要望・各論」