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速報(JS-Weekly)
〈政府〉
岸田首相、健康保険証廃止後も1年間は経過措置を設ける意向
JS-Weekly No.882
#マイナ保険証 #健康保険証廃止 #別人情報ひも付け
1年間の経過期間を周知し国民の不安払拭を
岸田文雄首相は6月13日の会見で、令和6年度秋に現行の健康保険証が廃止されてからも、最大1年間は経過措置期間とすること、その旨を広く周知することを示した。マイナンバーカードの発行や、個人データの登録などに関するトラブルが絶えない今、保険証廃止への不安が指摘されていることは重く受け止めているとしながらも、経過措置期間中に万全の対策を取り、円滑な移行につなげたいとしている。
今後は、①経過措置の周知による国民の不安払拭、②関連するシステムやデータの総点検、③誤り事案の再発防止に向けた取り組みを基本方針として対応していく。
後手に回る「対策」に延期・運用停止を求める声も
東京都医師会は同日の会見で、拙速な推進をせず、しっかりしたシステムの構築を求めた。オンライン資格確認システムは医療DXの基盤であることから、システム化の推進は必要だとしながらも、業者の選定なども含め、人為的ミスが生じているケースなどを指摘。最初から完璧なシステムはあり得ないが、ひも付けがうまくできていないなどの問題があるのなら、健康保険証の廃止時期を遅らせるなどの対応が必要なのではないかとした。
また、全国保険医団体連合会(保団連)では、ひも付けに関するミスの全容が解明されるまで、システムの運用停止を求める声明を出した。保団連の調査では、別人の情報がひも付けられた事例について、厚労省の発表より多く把握しているという。完全に解消されない限り、医療者側は共有データの信憑性を疑わざるを得ず、医療事故にもつながりかねないとしている。