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速報(JS-Weekly)

〈技能実習制度〉

技能実習制度を廃止し新制度創設 有識者会議が中間報告を提示

JS-Weekly No.874

#技能実習制度 #人材育成 #人材確保

現行の制度を廃止し、人材確保・人材育成を目的とする新たな制度の創設を提言

 法務省の技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議は4月10日、「技能実習制度を廃止し、人材確保と人材育成を目的とする新たな制度の創設を検討すべき」とする中間報告書(たたき台)を提示した。基本的な考え方は以下の通り。

  1. 制度目的と実態を踏まえた制度の在り方(技能実習)
    現状では、制度目的(人材育成を通じた国際貢献)と実態(国内での人材確保や人材育成)の乖離が指摘されている。今後、人材育成を通じた国際貢献のみを目的に掲げた労働者の受け入れ継続は望ましくないことから、現行の技能実習制度を廃止し、人材確保および人材育成を目的とする新たな制度の創設を検討すべきである、など。
  2. 外国人が成長しつつ、中長期に活躍できる制度(キャリアパス)の構築
    外国人がキャリアアップしつつ国内で就労、活躍できるよう分かりやすい制度とする。そのため、新たな制度から特定技能制度への移行が円滑なものとなるよう、その対象職種や分野を一致させる方向で検討すべきである、など。
  3. 受け入れ見込み数の設定等の在り方
    人手不足の状況確認や受け入れ見込み数を設定する際には、さまざまな関係者の意見やエビデンスを取り入れるなど、制度の透明性や予見可能性を高めるよう検討すべきである。
  4. 転籍の在り方
    現状では一つの実習先で実習を行うことを原則としている。制度目的に「人材確保」を位置付けることから、制度趣旨や対象となる外国人の保護を図るため、転籍制限を緩和する方向で検討すべきである(「人材育成」を制度目的とすることに由来する転籍制限は限定的に残す)、など。
  5. 外国人の日本語能力向上に向けた取り組み
    現状では本人の能力や教育水準の定めがないが、一定水準の日本語能力を確保できるよう、日本語能力に関する要件化など、就労開始前の日本語能力担保の方策を検討すべきである。また、来日後にも、日本語能力が段階的に向上する仕組みを設ける方向で検討する必要がある、など。

参考資料