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速報(JS-Weekly)

日本における認知症の約4割は「予防可能」

#認知症

▶主要因子は「難聴」と「運動不足」

 東海大学医学部などの国際共同研究グループは1月13日、日本の公的統計や疫学データを用いた解析により、国内の認知症の38.9%が生活習慣や健康状態の改善によって、理論的には予防可能であることを明らかにしたと発表した。

 厚生労働省の推計によると、2022年時点で65歳以上の約12.3%が認知症、約15.5%が軽度認知障害(MCI)とされている。認知症患者数は約443万人、MCIを含めると約1,000万人にのぼり、2050年には認知症が約587万人(高齢者の15.1%)、MCIが約631万人(16.2%)に達すると予測されている。

 「治療」だけでなく発症そのものを遅らせる、あるいは防ぐ「予防」の重要性が増している中で、権威ある医学誌「The Lancet」の認知症委員会が「生活習慣や環境要因などの介入可能な危険因子への対策により世界全体で認知症の約45%が予防可能」と報告したが、これらの推計は主に欧米を中心とした国際データに基づくものであるため、本研究では日本の公的統計や疫学研究データを用いて、日本における認知症予防の潜在的可能性を定量的に評価した。

 修正可能な認知症危険因子とされるのは、①教育歴の低さ②難聴③高LDLコレステロール血症④うつ⑤外傷性脳損傷⑥運動不足⑦喫煙⑧糖尿病⑨高血圧⑩肥満⑪過剰な飲酒⑫社会的孤立⑬大気汚染への曝露⑭視力低下、の14項目。

 これらすべての因子を考慮した場合、認知症の38.9%が予防可能であることが示された。特に影響が大きい危険因子は、難聴(6.7%)、運動不足(6.0%)、高LDLコレステロール(4.5%)で、いずれも対策によって改善が期待できるもの。また危険因子を一律に10%低減できた場合、将来的に約20万人以上の認知症を予防できる可能性が示された。

 

(参考資料:https://www.tokai.ac.jp/news/detail/_4_1020.html