キャリアアップ

介護現場 あるある掲示板

第3回 「私もお風呂に入りたい!」

第3回 「私もお風呂に入りたい!」

 高温化が続く日本の夏の入浴介助は大変です。いくら空調をつけているとはいえ、冷やしすぎるわけにはいかず、ドライメッシュのウェアなどを着用しても、エプロンやゴム靴でムレムレ度はアップ。最近はファン付きの冷却ベストを採用するケースもあるようですが、まるでダウンベストのような姿を見て、「寒いの?」と目をまんまるにして驚く高齢者もいらしたとか。

 こうした介護の仕事を支えるために、入浴設備のメーカーでは介護する側の労力を少しでも軽減しようと車いすのままシャワーを浴びることができる装置の開発なども進めています。今、まさに開催中の大阪万博のヘルスケアパビリオンに出展されている「ミライ人間洗濯機」も、近い将来、介護の現場で当たり前に活用されるかもしれません。

 こころもからだもさっぱりするお風呂は日本人にとっては当たり前の文化のひとつ。さらに千葉大学の研究で、浴槽入浴の頻度が上がるほど、要介護認定のリスクが減少することもわかったとか。入浴介助は高齢者の心身の健康も支えているんですね。

 

ぜひ、2024年6月号p15〜「介護の現場を支える仕事」も読み返してみてください。

 

取材・文=池田佳寿子、マンガ=泉沢奈々恵