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介護のグルメ
天然のうま味で減塩に!
やわらか根菜ときのこのすき煮
2022.11 老施協 MONTHLY
しっかりと味のついた煮物はご飯が進むと人気ですが、調味料をたっぷり使うため敬遠しがち…。そんな人たちにピッタリな、きのこと昆布の天然のうま味を使用したヘルシーな煮物を紹介!
きのこのうま味が広がり
ぜいたくな気分を味わえる
根菜は圧力鍋を使用して歯茎でつぶれる軟らかさに
秋も深まり、根菜やきのこがおいしい季節に。そんな硬くて食べづらい根菜を軟らかく味わえる一品を紹介してくれたのは、介護食アドバイザーの渡邉未央さん。
渡邉「ごぼうといった根菜も、圧力鍋を使うことで歯茎でもつぶれるほどの軟らかさに。また斜めにカットすることで繊維を断つことができ、より食べやすくなります」
濃い味になりやすい煮物も、干ししいたけと昆布のだしを使うことでしっかり味がつきます。
渡邉「干ししいたけにはグアニル酸、昆布にはグルタミン酸と呼ばれる“うま味成分”が入っているのですが、これにより減塩とは思えない味わいに。まただしとして使うだけでなく、カットして圧力鍋で煮ることで軟らかくなり、余すことなく食べることができます」
同様にうま味を出すために軟らかい絹厚揚げ豆腐を使用。
渡邉「豆腐でもいいのですが、厚揚げ豆腐を使用すると揚げからのうま味も煮汁に染み込み、味に深みが出ます。ちなみに煮込む前に必ず熱湯を振りかけて油抜きをしてください。油っぽさやにおいを取ることもでき、厚揚げ豆腐にだしが染みやすくなります」
渡邉未央
Profile●わたなべ・みお=フードコーディネーター、料理研究家。「食を通じて人々をHAPPYに」という信念のもと、アイデアあふれる簡単&楽しい料理を提案。工夫を凝らした家庭料理や見る人を楽しませるパーティー料理が得意。テレビ・雑誌に出演するほか、企業のレシピ開発なども手掛ける
撮影=高嶋一成╱取材・文=玉置晴子
One Point
軟らかい和牛などは仕上げに煮込むだけでOK。また、まいたけの代わりにえのきなどでもおいしくいただけます。その際は食べやすいようにカットしてください。