#未来型デジタル健康活躍社会　#医療・介護のイノベーション強化　#医療・介護の国際戦略

　武見敬三厚生労働相は5月23日の経済財政諮問会議で、「未来型デジタル健康活躍社会」の実現を目指し、社会保障制度改革を進めると表明した。医療・介護のデジタルトランスフォーメーション（DX）や提供体制改革を徹底し、高齢化に対応した全世代型社会保障を構築することを強調した。また、社会基盤を維持しつつ、イノベーションや高齢者の活躍による活力創出を目指すと述べた。

• 高齢化対応と国際戦略

　武見厚労相は、高齢化への対応について、保健医療・介護分野の知見や技術を海外に提供する「大きなチャンス」であると説明した。国内での改革努力と並行して国際戦略を進め、海外市場の活力を日本経済に取り込むべきだと述べた。また、産業政策の観点も取り入れ、保健医療・介護分野のさらなるイノベーションを図る姿勢を示した。

• 提供体制改革の具体策

　医師の地域間・診療科間の偏在是正に向け、地域ごとに医師の派遣・配置計画を明確化する考えを示した。さらに、以下の施策を組み合わせ、総合的な対策を検討するとしている。

• 医師養成課程での取り組み
• 総合診療医の育成と教育
• 経済的インセンティブと規制的手法

   

• イノベーションの推進

　イノベーションを健康づくりや治療に生かす環境を整備する方針も示された。具体的には、ヘルスケア分野のスタートアップへの支援を大幅に拡充することや、最先端医療への迅速なアクセスを可能にするため、保険外併用療養費制度の見直しなどを検討するとしている。

　このように、武見厚労相は「未来型デジタル健康活躍社会」の実現に向けた多岐にわたる施策を打ち出し、日本の社会保障制度の強化と高齢化社会への対応を進める決意を表明した。