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介護分野の人材採用動向―年代別で求められる職業能力に違い
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高齢・障害・求職者雇用支援機構の調査結果によると、介護関連事業所が人材採用の際に最も求める職業能力は、若年者(39歳以下)も40歳以上も共に「移動動作」に関わる介護技術であることが明らかになった。この調査は、2023年4月から9月にかけて行われ、93の介護関連事業所から回答を得た。
具体的に若年者の採用では、「移動動作」に関する介護技術を求める事業所は89事業所中74.2%にあたる66事業所で、これが最も高い割合だった。40歳以上の採用では、「移動動作」と「食事」に関する介護技術を共に82.8%にあたる72事業所が重視し、これが最も求められる能力として挙げられた。
若年者で次に回答率が高かったのは、「姿勢・体位変換」と「食事」で、共に71.9%にあたる64事業所からの回答だった。40歳以上では「入浴と清潔」「衣服の着脱」「排泄」がいずれも81.6%にあたる71事業所からの回答があった。
さらに介護技術に限らず、「介護関連知識」「経営管理」などに関する34項目の全てで、採用時に求める割合は若年者より40歳以上の方が高かったこともこの調査から判明した。
またOJTによる育成が難しいとされる能力として、「リーダーまたは管理者としての心構えと指導と管理」を求める事業所が52.4%で最も高く、次いで「加齢による老化への理解」が50.0%、「日常的な疾患の基礎知識と予防対処の方法」が45.2%、「高齢者雇用対策への理解」が40.5%、「中途肢体不自由の知識」と「創業における経営戦略への理解」が共に38.1%と続いた。この調査結果は、介護分野における人材採用時の具体的な能力要求と、今後の職業能力開発支援の方向性を示す重要な指標となる。
参考資料: https://www.tetras.uitec.jeed.go.jp/files/statistics/needs/r05/cyousa_gaiyou1.pdf/
*P22に該当箇所記載