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速報(JS-Weekly)

〈厚生労働省〉

厚労省、医療・介護・保育3分野の職業紹介をてこ入れ

JS-Weekly No.915

#職業紹介 #紹介手数料 #情報開示 #返戻金制度

求人側が適切な紹介事業者を選択できるよう、⼿数料等を事業者ごと「⾒える化」

 厚生労働省は、2月9日に開かれた「第106回社会保障審議会医療部会」(部会長:遠藤久夫学習院大学経済学部教授)の会合において、官⺠の職業紹介の機能を強化することで、医療・介護・保育の3分野の⼈材確保の⽀援を進める⽅針を説明した。

 3分野の職業紹介を巡り、⺠間職業紹介事業者から⾼額な⼿数料の請求、紹介された職員が採用後に短期間で退職といったケースが問題視されてきた。そうした中、国は以下の対策を講じてきた。

  • 手数料等の情報開示義務や返戻金制度の推奨、就職後2年間の転職勧奨の禁止などを規定
  • 転職の勧奨につながるような求職者への「就職お祝い金」などを禁止
  • 職業紹介事業者の法令違反の疑いについて、「医療・介護・保育」求人者向け特別相談窓口を都道府県労働局に設置

 また、厚労省が現在行っている主な対応は次の通り。

1.法令に違反する職業紹介事業者への厳正な対応

  • 「医療・介護・保育」求人者向け特別相談窓口の一層の周知【業界団体等を通じ広く周知】
  • 3分野の有料職業紹介事業者に対する集中的指導監督の実施【今年度実施中】

2.有料職業紹介事業のさらなる透明化

  • 3分野の紹介手数料の平均値・分布、離職率について、地域・職種ごとに公表【昨年公表済】

3.優良な紹介事業者の選択円滑化

  • 3分野適正事業者認定制度の認定基準に、6か月以内の離職に対する返戻金制度の追加を含め、認定基準の見直しを検討【今年度内の見直しを目指して検討中】

4.ハローワークの機能強化

  • ハローワークごとの職種別就職実績を毎年度公表【年度内公表予定】

 会合では、同一地域・同一職種の紹介⼿数料に格差があることを指摘する意⾒が上がった。厚労省は、格差が生じている要因として、エリアごとの需給バランス、ハローワークの存在感の違いなどがあるという⾒⽅を⽰した。その上で、求⼈側が適切な紹介事業者を選択できるように、⼿数料や離職率などのデータを事業者ごと「⾒える化」する⽅針を説明した。

参考資料