最新制度解説

速報(JS-Weekly)

〈認知症〉

アルツハイマー病治療の新薬「レカネマブ」米国で正式承認

JS-Weekly No.887

#認知症治療薬 #アルツハイマー病治療 #レカネマブ

アルツハイマー病治療薬としてFDAが正式承認

 エーザイ株式会社は7月7日、バイオジェン・インク※と共同開発した抗アミロイドβプロトフィブリル抗体レカネマブ(一般名、米国ブランド名はLEQEMBI®️)について、米国食品医薬品局(FDA)よりフル承認を受けたことを発表した。米国では1月6日に迅速承認を受けた後、フル承認に向けて、生物製剤承認一部変更申請を行っていた。今回承認されたことにより、レカネマブは、アルツハイマー病(AD)の進行を抑制し、認知機能と日常生活機能の低下を遅らせるための、世界初で唯一の治療薬となった。

※米国薬品メーカー大手

 エーザイ株式会社CEOの内藤晴夫氏は「約40年にわたるAD研究の成果が認められ、治療薬を届けることができ、誇りに思う。ADは進行性の重篤な疾患であり、本人だけでなく周囲の人々や社会にも大きな影響を及ぼすため、ADによる軽度認知障害や軽度ADをより早期に治療することで、より大きな利益を得られる可能性がある」と述べ、今後、レカネマブの安全・適正な使用を推進していくとした。

 同社は、日本においても1月に独立行政法人医薬品医療機器総合機構に新薬承認申請を行っている。加藤勝信厚生労働大臣は、7日の会見で、「米国の動きなども参考にした上で有効性や安全性について適切かつ迅速な審査が行われる」と述べている。

参考資料