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速報(JS-Weekly)

〈自由民主党〉

議員立法による「認知症基本法案」を了承 今国会に提出へ

JS-Weekly No.880

#認知症基本法案 #共生社会

認知症の人がその個性と能力を十分に発揮し、共生する社会の実現を目指す

 自由民主党の厚生労働部会と社会保障制度調査会・介護委員会は5月25日、合同会議を開き、「共生社会の実現を推進するための認知症基本法案」を了承した。今国会に提出し、成立を目指す。

 この認知症基本法案は、超党派の議員連盟が検討を進めてきたもの。認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、認知症施策を総合的・計画的に推進することを目的とする。認知症の人を含めた国民一人ひとりがその個性と能力を十分に発揮すること、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら、共生する活力ある社会の実現を推進することも目的規定に盛り込まれた。

 基本理念には、

  • 全ての認知症の人が基本的人権を享有する個人として、自らの意思によって生活を送れるようにする
  • 認知症の人の意向を十分に尊重しつつ、良質かつ適切な保健・医療・福祉サービスを切れ目なく提供する
  • 認知症の人のみならず家族らに対する支援により、当事者が地域で安心して生活を送れるようにする

などの7項目が盛り込まれている。国や地方公共団体には、基本理念に沿った施策を計画に基づいて展開する責務が課される。

 また、政府は、認知症の人や家族らの関係者の意見を聞いた上で、「認知症施策推進基本計画」を策定し、計画策定に当たっては首相を本部長とする「認知症施策推進本部」を設置する。基本的施策として、意思決定の支援や権利の保護、バリアフリー化、各種サービス提供体制の整備、社会参加の機会の確保、研究の推進などが掲げられている。