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〈厚生労働省〉
令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会の開催
JS-Weekly No.875
#同時報酬改定
厚生労働省は4月19日、「令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会(第2回)」を開催した。
「高齢者施設・障害等における医療」「認知症」について古谷参与が意見
本会から委員として出席した古谷参与は、下記の意見を述べた。
「高齢者施設・障害等における医療」
1)医療機関と高齢者施設等との連携について/医療提供機能について
施設における医療提供体制については、施設種別ごとに整理検討することを基本とし、その上で連携のあり方を検討するプロセスが重要と考える。
地域・事業所によって差があるため、同一に考えることは難しいが、協力医療機関との関係性を含め、要介護者に適した緊急時対応、介護報酬と診療報酬の対応範囲をより明確化することや、オンライン診療など配置医師以外の医師が柔軟に対応できる体制の検討が重要と考える。
2)高齢者施設等における薬剤管理について
高齢者施設における薬剤管理については、服薬数が多い入所者が多く施設職員の負担が大きくなっている。役割の明確化や報酬での評価が必要である。
「認知症」
1)地域包括ケアシステムにおける認知症の人への対応について
認知症に早期に気づき、本人の意思を尊重した支援を行うため、早期発見するための具体的なシステムを作るべきである。
2)医療機関・介護保険施設等における認知症の人への対応について
特別養護老人ホームの入所要件は原則介護度3以上であるが、要介護1、2でも認知症により在宅生活が困難な場合は特例入所の要件の一つとなっており、特養の認知症対応はより重要度を増している。しかし特養の認知症ケアへの評価は、体制評価のみであり、具体的なケアについての評価は行われていないのが現状である。
認知症ケアの推進にあたっては、常時から尊厳を保持した総合的な認知症ケアへの評価とともに、発症後どのように軽減させるか等について、具体的な対応の推進が重要と考える。併せて、介護従事者のストレスにも注目していく必要があり、その軽減を図るための環境の整備、人員の配置等その検討を進めていただきたい。