トピックス

首脳介談

「老施協.com」を活用し介護現場で必要なことを実現していこう

2021.6 老施協 MONTHLY

全国老施協会長としての1期目の任期中、老施協の組織改革、Web会議やオンライン研修の推進、新型コロナウイルス感染症への対応などに取り組んできました。これを国政の場で力強く支えてくださったのが、参議院議員のそのだ修光常任理事です。2期目を迎えるにあたり、そのだ常任理事と、今期の活動の重点事項などを語り合いました(オンライン開催)。

そのだ修光/全国老施協 常任理事・参議院議員
そのだ修光
全国老施協 常任理事・参議院議員
そのだ・しゅうこう/全国老施協常任理事。参議院議員。現在、参議院厚生労働委員会委員、参議院東日本大震災復興特別委員会理事、参議院災害対策特別委員会委員

平石 朗/全国老施協 会長
平石 朗
全国老施協 会長

ICT導入に向けて4つの障壁の解消に努める

平石 高齢者福祉・介護業界を代表しての国会でのご尽力、心より感謝しています。

そのだ 全国老人福祉施設協議会の会長再任、おめでとうございます。

平石 そのだ常任理事のおかげで介護報酬のプラス0.7%改定のほか、新型コロナウイルス感染症対策では職員への慰労金支給、PCR検査の拡充、ワクチンの優先接種、施設内療養への支援などが実現しました。

そのだ 介護現場の声を国会等に伝えて実現することが自らの役割と考えています。慰労金支給などは、まさに全国老施協を通して寄せられた現場の声が形となったものです。

平石 会長としての2期目には、現場の職員の皆さんとさらに強固につながり、現場を支えていきたいと思います。

そのだ 2期目に特に力を入れる事項についてお聞かせください。

平石 3つを重点事項としました。まず、介護現場の革新です。本会ではICT(情報通信技術)の導入とその活用の実現をめざしていますが、私は障壁が4つあると思っています。導入時のコスト、機種や機器選定についての知識不足、導入のための業務の負担、職員の心理的抵抗で、これらを解消できるよう動いていきます。

そのだ 国としても支援の強化に向けて、本年度の予算においてICT導入支援の補助率を4分の3を下限にまで引き上げました。ただ現場からは、財源が地域医療介護総合確保基金で都道府県を通じて補助されることもあり、なかなか行き届かないといった声も聞こえますので、スムーズに補助を出していくよう厚生労働省等を通して都道府県に働きかけていきます。

優先接種を理解していない自治体があれば、連絡を

平石 重点事項の2つ目が、広域感染症を含む災害対策の強化です。そのだ常任理事には、これまでも災害対策における施設整備費として自家発電や給水設備の補助の実現等に取り組んでいただきました。介護現場を守っていくうえで自助努力では難しい部分もありますので、引き続きよろしくお願いします。

そのだ 私は災害関連の特別委員会にも所属しており、災害時に高齢者施設は地域の高齢者等の避難所になるのだから、国は一層しっかり面倒をみなければならないということを持論としています。今般のコロナ対策においても高齢者福祉・介護の現場はリスクの高い高齢者の命を守り、医療のひっ迫を抑え、医療体制を守るための水際であり砦であり続けました。これらは現場と国との連携なしには成り立ちません。

平石 特養の職員は高齢者と同じようにワクチンの優先接種を受けられるようにしていただき、ありがたく思います。

そのだ 接種の順位については、勘違いしている自治体もあると聞いています。厚生労働省から通達していますが、保険者である市町村のほうで理解していないというケースがあれば、ぜひ教えてください。

平石 3つ目が、介護報酬改定への対応です。今回の改定で新たに盛り込まれたLIFE(科学的介護情報システム)への対応等について、現場の支援に力を入れていきたいと考えています。

そのだ LIFE等もそうですが、新たな制度を始めるとき、国は現場が混乱しないよう努めるべきであり、その際に大切なのが現場の声です。その点、全国老施協という組織の凄さは、現場の声を蓄積していてファクトベースで話ができることにあると思っています。今後も現場の課題を伝えていただければ、関係各所とこまめに話し合い、対応を図らせていただきます。

新しい情報ネットワークにより双方向のコミュニケーションや情報伝達を強化

デジタル技術を活用し現場の声の集約を図る

平石 こうした重点事項をより効果的に進めていくため、デジタル技術の活用を通して、都道府県等老施協や現場の皆さんとの関係性をより強固にしていきます。

そのだ常任理事の活動を拝見していて、介護現場の環境をより働きやすく、利用者をよりきちんと支えられるものにしていくためには、“現場が望むこと、困っていること”を即時にフィードバックしていくことが重要だと常々、感じていました。その一環として、6月から全国老施協と介護現場との双方向コミュニケーションが容易にできる「老施協.com」というスマートフォンのアプリケーションサービスを始めました。アンケート機能も付いており、現場の声を蓄積し素早く分析することも可能になります。現場の実情を知りたいというときに、すぐに活用できます。

そのだ 大変素晴らしく、有意義な事業だと思います。これからも力を合わせ、介護現場がファクトをもとに運営できる制度をつくり、介護サービスを必要とする皆さんにしっかり良いサービスが届けられるようにしていきましょう。

平石 引き続きお力添えをいただけるよう、お願いいたします。

ご意見、ご感想があれば、こちらまで