トピックス

PICK UP POINT

新型コロナによる面会制限への対応 日弁連と意見交換を実施

2021.10 老施協 MONTHLY

利用者や職員へのワクチン2回接種が進展するなか、高齢者福祉施設関係者にとって、面会の取り扱いは頭を悩ませる問題の一つ。9月8日、人権擁護の観点から感染まん延下での医療施設等における一律の面会制限に再考を促してきた日本弁護士連合会(日弁連)と、オンラインで意見交換会を実施した。

日弁連 面会機会の確保は当人の重要な権利・利益

日弁連の申し入れを受けて行われた意見交換会には、日弁連から小此木清副会長と関係委員、全国老施協から平石朗会長と副会長5人が参加した。
まず、日弁連が4月16日にとりまとめた「コロナ禍における社会福祉施設・医療施設での面会機会の確保を求める意見書」について説明した。同意見書は、高齢者・障害者のために親族や支援者との面会の機会を確保することは「心身の安定や機能低下の防止、適切な身上保護のため重要な権利・利益」であるとして、国や社会福祉施設関係団体などに対応を求めている。

面会を含め、施設での対応の実態を説明

続いて、日弁連と全国老施協の間で「新型コロナウイルス感染拡大の各地の福祉施設で生じている問題・課題」や「福祉施設における面会の実情と面会を実施するために必要な条件等」「ワクチン接種」などをテーマとする意見交換を行い、全国老施協からの参加者は各々の地元地域を中心に実情を説明した。
大山知子副会長は「人権を守ることは大事だが、命を守ることを優先せざるを得ない場合もある」として、クラスターが発生した施設の状況などについて説明した。
小泉立志副会長は「私の施設では安心と安全を中心に考え、面会に関しても状況が変わるたび十数回、職員に通達を出してきた。地域の他の施設も何とか面会をしていただこうと努力しており、一切禁じている施設はなかった」と述べた。
平石会長は「職員にとっても、家族に会わせられないことはストレスになっている。そうしたストレスに耐えながら、忠実に決めごとを守り続けている」と述べ、日本の高齢者施設では諸外国に比べて新型コロナ感染症による死亡数が抑えられていることを強調した。
日弁連側は現場の実態を知る機会が得られたことに謝意を示し、平石会長は面会の件に限らず、今後も意見交換を行いたいと要望した。

関連通知

コロナ禍における社会福祉施設・医療施設での面会機会の確保を求める意見書(日弁連 4月16日)

高齢者施設等におけるオンラインでの面会の実施について(介護保険最新情報Vol.834)(厚生労働省 令和2年5月15日)

高齢者施設等における面会に係る事例集及び留意事項等の再周知について(厚生労働省 7月19日)