プレミアム

いつもココロをフラットに

周囲と意見が合わないストレスを貯めこまないで!

2021.10 老施協 MONTHLY

健康社会学者として多彩な活動を行う河合薫さんが、日々、奮闘する介護現場の皆さんに、応援メッセージを贈ります。

ストレスを“書いてみる”ことでクールダウン。自分の対応を見直すことになります。

爆発寸前のイライラを「宛名のないメール」で解消

「話せばわかる」は嘘。社会人になるとそう思うことが増えますよね。とにかく意見が合わない。あれこれ説明を尽くしても理解してもらえない。言い争うのも大人気ないし、そこまで深刻な問題でもない。残るのはストレスだけ——。

職場の人間関係ほど、心に重くのしかかる問題はありません。そこでチャレンジして欲しいのが「宛名のないメール」です。

これは文字通り、宛名(相手のメアド)を入れないでメールを書くストレス対処法です。宛名を入れないのは間違って「送信ボタン」を押してしまった時の予防策。このメールには面と向かって言えない罵詈雑言も書いてオッケーなので、間違って送ってしまったら“ジ・エンド”。なので、絶対にメアドは入れないでください。ただし、冒頭に「〇〇様」と書き、相手を思い浮かべながら「自分の考え、あからさまな感情」を伝えるメールであることはお忘れなく!

そして、自分の思いを存分に吐き出そうとパソコンに向かってみる。ところが、これがなかなか難しい。言いたいことは山ほどあるはずなのに、なぜか書けない。相手に何を伝えたいのかが整理できず、文字にならないのです。ここであきらめずに支離滅裂でもいいのでつぶやく感じで書くと、ある瞬間を境に言いたいこと、伝えたいことが軽やかにキーボード上を駆け巡ります。この瞬間こそがモヤモヤスイッチが入った瞬間です。

書くという行為にはモヤモヤを吐き出すカタルシス効果があるとともに、自分の書いた文字を見ることで自分を客観視できます。書き進めるうちに「なんだ。自分がこうすれば良かったのか」と気づきが生まれます。書き終えたメールは保存し、後から見直してみてください。きっと「私、こんなこと考えてたんだ」と、些細なことで悩んでいた自分が笑えちゃうことも。まずは書いて、書いて、書きまくって!

河合薫・健康社会学者(Ph.D.)/気象予報士

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、現在に至る。「人の働き方は環境がつくる」をテーマに学術研究に関わるとともに、講演や執筆活動を行っている。

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