速報

〈コラム〉

認知症BPSDケアプログラムにおける取り組み実践事例⑨

JS-Weekly No.823

「笑顔が見たくて」

BPSDケアプログラムインストラクター 上遠野 理栄
世田谷区社会福祉事業団 訪問看護ステーション三軒茶屋 副所長

みなさんこんにちは。私は訪問看護師をしています。
私はこのBPSDケアプログラムと出会ったことが、「看護師人生の大きな転機となった」そう思っています。
みなさんは認知症の方への接し方困っていませんか?私は看護師歴〇十年ですが、正直どう接したらいいのか、いつも悩みながら訪問していました。そんな時「BPSDは認知症の方からのメッセージと捉える」、「関わる職員達が統一したケアを徹底して行う」、「NPI評価尺度とは、そのケア内容がその方に合っているかを評価するもの」という考えの、このケアプログラムに出会ったのです。私達は「いったいどうなるの?」という気持ちで、このケアプログラムに取り組みました。そんな手探り状態の中、私達はあえて簡単なことをケア計画に上げてみました。「目線を合わせて会話をする」ただそれだけです。そのケア計画を徹底して行いました。すると今まで俯いてばかりだった方が、自ら顔を上げ私達と話をして下さるようになりました。
それは私達にとって衝撃的な出来事でした。私達はもっとその方を知りたくなり、好きなことや得意なこと大切にしていること等を聴くようになりました。自然にパーソン・センタード・ケアを実施していたんですね。
NPI評価尺度の点数が下がった時には「このケア計画はこの方に合っている」とチームメンバーで喜び合い、自分達のケアの自信になりました。また統一したケアを行うことで職員のケアの質の向上にもつながりました。コロナ禍の今は話し合いの場に緊張感が伴いますが、事前に情報を記入してもらったり、入力できる項目は先に済ませておく等、時間短縮の工夫をしています。最近では、ケアプログラムの結果を毎回担当ケアマネジャーに送り、情報共有とBPSDケアプログラムの普及に役立てています。
このケアプログラムが一日でも早く全国に普及し、認知症の方々が笑顔で毎日過ごせる事を心から願って、私も笑顔で訪問しています。