速報

〈厚生労働省〉

腰痛、転倒に注意! 介護現場での労災を減らそう

JS-Weekly No.800

社会福祉施設(介護施設)における労働災害防止に向けたより一層の取組について(協力依頼)~腰痛、転倒による労働災害が多発しています~

ポイント

① 施設系サービスで腰痛などの事故が多発

② 「職場における腰痛予防対策指針」等を参考に取組を


腰痛を中心にした労災が介護施設で急増

厚生労働省は9月29日、社会福祉施設(介護施設)における労働災害防止に向けてより一層の取り組みを進めるよう、業界団体に協力を依頼した。
介護施設における労働災害は急激に増加しており、その多くは腰痛などの「動作の反動・無理な動作」と「転倒」で、これらのうち1か月以上の休業となるものが約5割に達している―。このように注意喚起する要請書を三原じゅん子前厚生労働副大臣が同日、関係団体に送付。社会福祉施設(介護施設)に対し、▽労働災害発生状況と防止対策の必要性の周知、▽特に多発している介護作業中の腰痛や転倒による災害、高年齢労働者の労働災害の防止対策、▽会員施設の好事例の収集と情報共有―に取り組むよう求めており、協力依頼はこれを受けて通知された。

施設系サービスでは「動作の反動・無理な動作」による事故が最多

協力依頼では、まず介護施設における労働災害発生状況を紹介している。
① サービス系統別では、「施設系サービス」が最多。
② 事故の型別でみると、訪問系および通所系では「転倒」が最多で、短期入所系、居住系、施設系、多機能系では「動作の反動・無理な動作」が最多。
③ 「動作の反動・無理な動作」を作業別にみると、「介助作業」での被災が84%を占め、そのうちベッド上での介助作業とベッド移乗作業を合わせて52%、さらに一人介助での被災が89%。
④ 「転倒」を要因別にみると、「滑り」が38%、「つまづき」が37%。場所別では「施設内」が58%、「施設外」が36%。

各種ツールを積極的に活用し、腰痛や転倒の予防対策を

重点的に取り組む事項としては、①企業単位での取り組みの促進、②腰痛災害の予防、③転倒災害の防止、④職場における健康づくりや労働者に対する教育・研修などの場の活用、⑤各種ツールの活用―を挙げ、各種ツールについてはそれぞれの掲載場所を明記。このうちリーフレット「職場における腰痛予防対策指針を参考に介護職員の腰痛対策に取り組みましょう」については、令和3年度の介護報酬改定でも介護職員の負担軽減の観点から同指針が参考に位置づけられており、インセンティブ措置として活用を促している。また、転倒防止については、①4S(整理、整頓、清掃、清潔)、②危険の見える化(転倒の危険がある場所をわかりやすく表示)、③滑りにくい靴(耐滑性の高い防滑靴)の着用、④転倒予防体操の実施―に取り組むよう呼びかけている。
介護施設における労働災害防止活動の好事例については、関係団体で収集・横展開を図るよう依頼。その際、職場の安全を応援する情報発信サイト「職場のあんぜんサイト」などの積極的な活用を促している。

参考資料