特集

キラリ施設紹介

愛生館グループ 特別養護老人ホーム ひまわり・安城

2021.9 老施協 MONTHLY

最新テクノロジーを導入し入居者・職員の豊かな人生を実現

職員の幸福の実現をめざし、最新鋭の設備を積極的に導入・活用。職員にゆとりとイキイキさが生まれ、入居者とゆっくり向き合う時間も増えています。

グループで毎年開催される介護オリンピック。新人戦とベテラン戦に分けて競い合い、応援合戦など、終始楽しい雰囲気で進行する。毎回テーマが設定され、2020 年度(第6 回)のテーマは「極めよう 安心安全の自立支援」

最新の機器を駆使し職員の働きやすい環境整備

地域の中核病院である小林記念病院を中心として、愛知県碧南市・安城市で医療・介護・保育事業を展開する愛生館グループ。特別養護老人ホームひまわり・安城は、グループの2つ目の特養として2018年に開設されました。
同施設では、職員の働きやすい職場環境に向けて、開設時から最新の介護機器や介護用品を積極的に導入しました。最新の見守りシステムのほか、ベッドサイド水洗トイレ、ダストシュート、移動式リフト、腰痛防止のためのスライディングボードなどです。

各汚物室スペースにダストシュートを設置。ダストシュートに入れた使用済みおむつは1階のゴミ収集室に集まり、手間を削減できる/臭いや後片付けの手間という課題が解消できるベッドサイド水洗トイレ。「排泄は自分で」という入居者の意思も尊重できる

愛生館グループ代表の小林清彦さんは、「私たちの仕事は、人がすべて。入居者の生活環境整備はもちろん、職員の働きやすい職場環境づくりに力を入れています」と話します。たとえば、ベッドサイドに設置できるポータブル水洗トイレは職員にも入居者にも好評です。入居者は臭いに悩まされず部屋を清潔に保つことができ、職員は汚物を処理する手間を減らすことが可能となりました。

座ったままゆっくり入浴できる座浴用機械浴室と、寝たきりのままでも入浴できる寝台用機械浴室を完備。安心に向けて、職員研修を定期的に実施

入居者・職員双方のために見守りシステムを活用

そんな同施設にとって最も欠かせないものになっているのが、最新テクノロジーを活用した見守りシステムです。各居室の天井に行動検知センサーを取りつけ、入居者が転んだり倒れたりすると、職員のスマホに音で知らせ、画像で様子を確認しながら通話もできるというもので、介護業務の効率化に役立っています。
愛生館参与で開設当時に施設長を務めた野村勢津子さんは、「当初は、便利なアイテムの一つという感覚でした。スマホの機能を理解し、職員同士で工夫した使い方を話し合って活用していくうちに、入居者の睡眠環境改善にも役立つこともわかってきました」と振り返ります。
介護福祉士(主任)の井上敦さんは、「開設時は、夜の巡回を2時間おきに行っていました。ドアを開けて安全確認するので目を覚ます入居者もいました。けれど、このシステムを活用すれば入居者の安全を守りつつ訪室を減らすことができ、睡眠を守ることにもつながることがわかってきました」と話します。

施設長の小林美保子さん 愛生館グループ代表の小林清彦さん 介護福祉士(主任)の井上敦さん 愛生館参与の野村勢津子さん

そこで、夜間巡視のルールの見直しなどに東京大学とともに取り組みました。体位変換など必ず訪室が必要な入居者への巡回はこれまでどおりとしました。それ以外の人については訪室を減らすため、排泄パターンをアセスメントしておむつを入居者個々に適した最大容量のものに変更するなど、夜間のおむつ交換の削減を図りました。そのうえで、ベッドにいるか否かを感知したり、胸の動きで呼吸を検知できる微体動異常通知といった機能を活用し、センサーやコールによる対応を中心とするようにしたのです。
すると入居者から、「朝までよく眠れるようになった」「夜に起こされる感覚がなくなった」「コールを押すと、すぐに職員が来てくれるようになった」と、好意的な声があがりました。一方、職員のサブステーションの滞在時間はデータからも45分増え、夜間業務が軽減したという職員は90%以上にのぼりました。

キラリスタッフの声

録画でエビデンスを蓄積 転倒予防に活かす

こうした結果について井上さんは、「想像以上の成果でした。今はスマホの時代で、職員も違和感なく使えています。こうした“スマート”な介護があっていいと、みんなが実感できています」と手応えを感じています。
業務にゆとりができ、入居者に必要な時間をかけた対応ができるようになったという職員も増えました。「動画で入居者の様子を確認できるので、行ったり来たりしなくて済むようになった」との声が聞かれます。野村さんは、「夜間に一人で入居者に対応するという精神的な負担を減らすことができました」と、その効果を話します。
見守りシステムはドライブレコーダー同様、転倒などの動きを感知した前後1分程度を自動録画します。「入居者が部屋で転倒したとき、今までは話を聞いて予防策を講じていましたが、今は録画を見れば原因が明確になります」
また、転倒が起こった際の家族への説明にも録画を使うことで、正確な情報提供と安心につなげています。

特別養護老人ホームひまわり・安城の取り組み 夜間の良質な睡眠のための「やさしいみまもり」への取り組み

有休取得促進などにより「ユースエール」に認定

「私たちの使命は、入居者はもちろん、職員全員の豊かな人生を実現すること。それが質の高い介護やサービスの提供につながると考えています」と、同施設の施設長の小林美保子さんは強調します。
その一環として、介護職員の年収基準を明確にし、リーダー教育やマネージャー教育を充実させて、職員の自己実現を支援する教育体制を整えています。また、年間休日120日、有給休暇消化率70%以上の実現にも努めています。「最初は苦労しましたが、有休を取る予定月を最初に決めて、その月が近くなったら改めて日を決めるといった工夫を重ね少しずつ浸透させてきました。今では5連休を取ることも可能になっています」
こうした活動により、同施設は厚生労働省の「ユースエール認定企業」にも認定されました。これは、若者が働きやすく成長できる環境を整えた中小事業者を認定する制度で、離職率20%以下、有休取得率70%以上、残業は月20時間以下などの条件をクリアすることが要件となっています。
また、同グループではお互いが介護の技術を競いスキルアップをめざす「介護オリンピック」を毎年開催。先輩から後輩に楽しみながらスキルを伝授し、モチベーションアップを図る機会としています。
最新テクノロジーをフル活用することで「スマートな介護」を実現し、前向きに働ける職場環境を整えることが、入居者としっかり向き合う対応力を生み出しています。

愛生館グループ 特別養護老人ホーム ひまわり・安城

愛生館グループ
特別養護老人ホーム ひまわり・安城

(定員:ユニット型100人、短期入所20人)
安城市福釜町下山81-1
TEL:0566-92-0088 FAX:0566-92-2828
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