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介護報酬改定への対応 ②

2021.8 老施協 MONTHLY

安全対策体制をつくれば、加算が取得できる
安全対策体制加算と安全管理体制未実施減算

令和3年度介護報酬改定で、介護事故予防に向けた取り組みが運営基準で義務化され、介護事故予防に向けた取り組みを推進する専任の担当者を配置することが要件化された。自施設の安全対策体制について、改めて点検してみたい。


安全対策体制の整備・強化が10月から問われる

令和3年度介護報酬改定において、転倒や転落、誤嚥、誤薬などの事故発生防止と発生時の適切な対応(リスクマネジメント)を推進することとなり、安全対策体制加算と安全管理体制未実施減算が導入された。特別養護老人ホームや地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設などの介護保険施設が加算の対象となる。
組織的な安全対策体制の整備が新たに評価され、加算の対象となったが、逆に、運営基準における事故の発生または再発を防止するための措置が講じられていない場合、10月1日からは減算対象になってしまう。改めて自施設で安全対策について適切に体制が整備されているかを確認し、不備な点があれば、経過措置期間でしっかり対応しておく必要がある。
具体的な基準と報酬の取り扱いは図表1の通り。

図表1 安全対策体制の整備に向けた見直し

必要な“外部の研修”を全国老施協が実施

全国老施協は、安全対策体制加算の要件とされる担当者の外部の研修に該当する「介護施設における安全対策担当者養成研修」を実施している(図表2)。

図表2 全国老施協「介護施設における安全対策担当者養成研修」の概要

講義の受講から修了証の発行まで、すべてeラーニングシステムで完結するWeb研修として実施し、インターネット環境さえあれば、視聴期間内(6月1日〜11月30日)は、職場や自宅など場所を選ばず受講することができる(スマートフォンでも受講可)。講義動画の視聴の途中に中断機能を使うことで、忙しい参加者も隙間時間での受講が可能となるなど、自由度が高い。
内容としては、基礎的な介護事故予防について理解を深めるとともに、施設での介護事故予防の取り組みを推進するために必要な知識を網羅的に把握できるものとなっており、介護事故の予防・対策から近年増加している高齢者虐待まで、介護現場で求められている安全対策の基本を学べる内容になっている。
参加対象者は介護保険施設における安全対策担当者で、8月2日時点の申込数は7,137人(会員5,580人、非会員1,557人)、修了者は2,641人となっている。受講料は1人1万円に設定しているが、全国老施協会員施設は無料としている。
外部の研修については、10月31日までは、受講予定(受講受付通知などを有している)であれば受講したものと見なされる。だが、10月31日までに受講していない場合は、4月まで遡って加算を返還することになる。ぜひ、積極的に受講していただきたい。

養護、軽費・ケアハウスも受講可能

今回の介護報酬改定に伴い、老人福祉法上の運営基準が見直されたことにより、図表1の「基準の変更」の内容が養護老人ホーム、軽費老人ホーム・ケアハウスにも求められることになった。
養護老人ホーム、軽費老人ホーム・ケアハウスは当該加算の対象外のため、設置される担当者への研修受講は必須ではないが、担当者の養成をはじめ、施設における事故発生防止やリスクマネジメントの理解促進などに本研修を役立ててほしい。

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